C&Hにおける
教育のポイント 

1フィリップ・ブローマン4000人を超える園児をかかえる宮城明泉学園、
明泉幼稚園、高森明泉幼稚園園長。
妥協なく、神に聞き従いながらの、教育方法を語る。

編集協力 河野 裕子 経験の無いなかのスタート 

私は48年前18歳の時に日本に来ました。最初の10年間は岩手、青森県で伝道しました。畑も田んぼも、職場も、事務所も学校も回って、一つの村に一カ月泊まって、子どもからお年寄りまで話をして、終わったら次の村に行くという伝道でした。お金も無かったのでトラクトやスピーカーも殆どありませんでした。
私が27歳の時だったと思いますが、一緒にアメリカから来ていた兄二人の家族の子どもが大きくなりました。私たちはどうしても公立校にいかせたくなかったので、私が伝道を一時止めて、チャーチスクールを始めたんです。初めは、小学生12人でした。私の学歴は高校卒で、教えた経験も無い。また勿論免許も無い。とにかくこの子どもたちが天国に入るようにキリストを信じるように聖書を教え、必要な読み書き、数学を教えることにしました。その後、生徒の数は20人に増えました。
その後、私たちは日本に帰化することにしました。永住するとなると、職業も必要です。英語ができるのでそれを使って、英語教育しようと考えました。東京の玉川大学や、日大で、私も免許を三つ位取りました。大学に入った時、私は教える技術や専門知識も身につけたいと思いました。自分ではわからない教員の技術や知識があると思っていたので、それを習いたかったのです。
そして、免許は取りましたが、しかし、役に立つ知識はありませんでした。児童心理学、道徳、教育原理、倫理概論等を学びました。真面目に勉強しましたが、最後の方になって私が祈ったことは、「神様、免許も必要ですが、今学んでいることを全部忘れさせてください。影響されませんように。私の心を清めてください。」というものでした。私の受けた道徳のクラスの試験の問題はこうです。「絶対的な道徳の規準がありませんので、皆自分たちで基準を決めて書きなさい。」これが「道徳」の結論です。最初からやらない方が良いです。 
 ここにいるお父さん、お母さんの中に、自分の子どもにホームスクーリングができるか、あるいは教会で子どもたちを集めて教える技術や知識、力が自分にあるのかと心配されている方がおられると思いますが、心配は要りません。私が園長をしている仙台の学校には教職員が150人います。短大卒もいれば、4大卒、教育大で免許を取った先生もいます。しかし彼らは何も役に立つことを覚えて来ません。ゼロから、「こうするんですよ。」と育てなくてはなりません。大学や文部科学省をけなしたいのではありません。教員免許状や、経験の無い人に自信を持っていただきたいからなのです。お母さんが十分できます。これが私の言いたいことの一つ目のポイントです。
 二つ目はこの子どもが救われることだけでなく、他の人を導くことができるように、この世の光となるように。そのような子どもに育てたいでしょう。一番の目的ですね。そのためにも勿論、この世で生活していくにも読み書きも必要、算数も必要です。それも私たちは教える責任があります。
 教育の基本

 私が園長である宮城明泉学園は学校法人ですから、国からも県からも補助金をいただいています。年間、多くの額になります。私たちクリスチャンは、役所や役人に従うように聖書から教えられています。ですから私は文部科学省に従います。
 年度の初めに、新入園児の保護者会などでお母さんが集まって幼稚園の方針を聞く時に、私からの最初の話はこれです。私たちの幼稚園の教育は、二つの本が土台となっています。文部科学省が出している教育要領と聖書です。指導要領の幼稚園教育の部分には、常識的なことが書いてあります。言葉、表現(歌とか音楽、絵を書くなど)、環境(回りの自然について、回りの社会について教える)、人間関係(他の子どもたちとの集団の中の生活)、それから健康(衛生とか安全)。私は賛成です。これは常識ですね。言葉をどんどん覚えていくように、健康で育つように、周りの人と仲良くするように、そして、動物とか植物に触れるように、歌を覚えるように。でも、これだけでは足りないと私は父兄に言います。足りないのが、善悪の基準です。指導要領の中にはありません。
 例えば、幼稚園の子どもはよく喧嘩します。3歳児でも、4歳児でも手を出して喧嘩します。指導要領には子どもが喧嘩した時どうすれば良いか書いてありません。そのために大部分の幼稚園は、公立の幼稚園も保育所も、迷っています。多くのところは、「喧嘩はさせておいてください。」と指導します。子どもが喧嘩してぶつかっているうちにだんだん強くなるからだそうです。
 私の幼稚園の父兄は、卒園しても子どもを預けたい。それで週3回、9割の卒園生が午後来ます。2千数百人います。中学生も高校生もいます。うちでは「喧嘩」は「悪いこと」です。怒りとか、復讐とか、憎しみ、そういうことで叩くのは、人殺しの類に入り、「悪い」とします。
 今の多くの幼稚園、小学校では子どもが言うことを聞かないのは良いとしています。自主性、主体性があるとされ、言うことを聞かない子は、良い子だとするのです。その子の気持ちを潰してはいけないとか、しからないなどと迷っています。でも聖書、神様の教えでは、「子どもは親に従いなさい。」「父母を敬いなさい。幸せになるためと、長生きのためです。」とあります。親に逆らうのは罪です。神様に対しても罪。子どもたちは幸せにならないし、楽しくないし、教育にならない。
 私のところでは、反抗とか逆らうことは、見逃しません。盗みや、うそを見逃さないのと同じです。これを見逃すと教育は始まりません。
 幼稚園では法的に子どものお尻を叩けません。でも、できる懲らしめもあります。例えば、謝ってもらう。職員室に座ってもらうとか。でも直らなければ、私は親を呼びます。箴言を読み、「私たちの懲らしめでは直らないので協力して下さい。お尻を叩いてください。」と頼みます。殆どの親御さんはクリスチャンではありませんが、協力してくれます。そして子供は見違えるようによくなります。通園バスでお友達に謝って、園で先生に謝って、そして以前よりずっと楽しそうに通ってきます。本当にこの30年間、そのような例を沢山みてきました。
 善と悪の基準は、聖書に文書になっていますが、神の定めです。人間の心にも良心があり、未信者でも子どもでもわかることです。私たちクリスチャンには聖書があります。家庭でも聖書に書いてあるように懲らしめてください。鞭を控える人、つまりお尻を叩きたくない人は、子どもを憎む親であり、子どもを愛する人は、努めて懲らしめをします。「むちを控える者はその子を憎む者である。子を愛する者はつとめてこれを懲らしめる。」(箴言13:24)とある通りです。
 虐待は別です。これは全く話になりません。怒りに任せて子どもに暴力を振るうのは、懲らしめではありません。子どもを愛する心は無く、親とは言えません。しかし子どもが嘘をついた時や悪い事をした時、逆らう時は子どもを愛して戒め、子どものお尻を叩くことが必要です。これは愛情です。
 私が仲間のクリスチャンの子どもたちを集めて教育した時、お父さんたちに頼まれて、必要に応じて子どもたちのお尻叩きをしました。一番良いのは親がすることです。あざができます。でも大丈夫です。子どもを地獄から救うことができます。愛情をもってやれば、子どもにもそれがわかります。逆に親しくなります。関係が良くなります。頑張って懲らしめてください。これは教育の基本です。

 実際に教える

 教科書やテキストが足らないと思う人もいるかもしれません。でももし私がやるのでしたら、聖書が一冊あれば、自分の子どもなら教育できます。アメリカで最も偉大だとされる大統領は、リンカーンだと言われています。彼は、アメリカ開拓時代に育ちましたが小学校時代、聖書と他に一冊の本で教育を受けました。教科書が足りないのでできないということはないし、逆に今は聖書に立つ教科書が次々と生まれている訳ですから、ますます、誰でもできる、やりやすい時代です。
 では、実際に何を教えれば良いのかというと、一つは自分の言語、日本語です。豊かになるように。2歳、3歳あたりから、お母さんといっぱい会話をして下さい。会話は、話をすることと、聞いてあげることの両方です。言葉も、あまり幼児語を使わないで、単語を増やしてあげてください。小さい子どもは、優しい難しいにかかわらず、どの単語もそのまま覚えます。そうしたら子どもの言語、日本語がどんどん成長します。3歳、4歳児には大人には無いものすごい言語習得能力があります。聞くだけで脳に焼きつくように、どんどん驚くほどに言葉を覚えます。4歳になれば、結構しゃべれます。ですからこの大事な時期を逃さないで、言葉を教えてください。字引を開いて教えるのではありません。会話をすることです。
 それから、本を読んであげる。私だったら聖書です。私はいつも4歳児、5歳児に話をしています。200?300人の子たちが、私の話を聞くのです。心を打たれるから。目を丸くし口も開け、飲み込むようにして聞きます。子どもは神さまの話が一番大事だとわかっています。天国の話、地獄の話、罪の話。良心に訴えるから。本物の話は子どもは興味をもって聞きます。創世記から黙示録まで、毎日読んであげてください。分かりやすいように噛み砕いて説明してあげてください。
 私の母も私たちが子どもの時、そのようにやってくれたのです。子どもたちはイエス様の話、よくわかります。4歳、5歳の子どもでも。天国のこと、地獄のことは難しくありません。聖書を教えるだけでなく、たくさんの単語も教えることになります。新約聖書だけでも、全部、言葉を聞き取れて理解できる、これは教育の基盤です。お母さん、できますよ。学校の先生が教えるよりも何十倍も良くできます。
 そして、今度は、子どもの話も聞いてあげなくてはいけません。子どもが表現することも必要です。勿論聞き手はお母さんだけではなく、他の人と話すのも良いでしょう。また、聖書以外の良い本を読むのも良いでしょう。
 言語、これは一番大切な道具です。子どもにもよりますが、5歳、6歳になれば読み方を覚えられます。7歳ぐらいになればものすごく意欲があります。ある子どもは、5歳で始めると時間がかかるかもしれません。でも心配しないでください。7歳でできるようになる子どももいます。どのように上手になるかというと、繰り返しと練習です。お母さんの役割は、ただ子どもが怠けないで毎日決められた時間にいっぱい読むようにしてあげることです。ピアノを覚えるのと同じで、必要なことは練習です。どのお母さんでもできます。読めば読むほど子どもの読み方は、上手になります。神様の仕事をするにしても、別の職業に就くにしても、まず何でも理解して読めることが必要です。身につけさせてあげてください。
 書くことも必要です。覚えるのは同じ、繰り返しと練習です。他に何もないです。ですから子どもを愛して毎日その時間を決めて、いっぱい書かせてください。例えば5歳でできない子もいます。そういう子も、6歳、7歳になるとできるようになります。ある子は、5歳でも、4歳でもできます。無理はさせないで下さい。でもできるようになったら、毎日いっぱい書かせてください。ただ本を見て、写せば良いのです。小さい子は一時間やるのは無理です。一回20分とか、一日に何回かやると良いでしょう。その子にとって何分くらいやるのが良いかはお母さんが見ていて分かると思います。
 怠けないように励まして、見てあげて、間違えたところは直してあげてください。いっぱい写して、何百時間、何千時間写せば、そしてお母さんが気をつけて間違いを直してあげれば、書き方は上手になります。漢字もたくさん覚えます。だんだん年が上がれば日記を書かせると良いです。たくさんの人に手紙を書かせる。あるいは、どこかお母さんと一緒に行ってきて、感想文を書かせる。手紙を書かせる。どのお母さんでもできるのです。間違ったところを直したり、励ましたり。いっぱい書けば上手になります。子どもが覚えない理由はやらないからです。
 そして算数ですが、今高校や大学でやっている数学は設計士や、測量士のような専門の職業に就かなければ、ほとんど役に立ちません。私たちは、大きな事業をやっているので、私も数学を使います。足し算、引き算、掛け算、割り算、パーセント、分数を少しですね。それ以上使いません。お母さんも子どもたちに練習させられます。でも、あんまり早い時期に無理させないでください。1、2年生は、考える力があまりありません。上手にできるのは、棒暗記です。神様がそのように創ったんだから。7たす4は11とか。このような棒暗記の足し算は良いです。掛け算も良いでしょう。応用問題は、早くて3年生です。
 言語、つまり読むこと書くこと、良く聞いて理解すること、話しができること、道徳の規準ができていること、善と悪については敏感であること、怠けない、大事なことは覚えられるのであれば、どの職業に就いてもやっていけます。読むことができれば、その専門知識について読んで理解することができるんです。そして、算数も、足し算、引き算、掛け算、割り算等、小学校で覚えるものですね。大学に入るにはどうするかという問題は後に廻して、毎日の実生活に必要なのはこの程度です。これらを身に付けておけば、将来、どの職業にも就けます。
 私が幼稚園を経営して36年目です。自慢話に聞こえてしまいますが、どうぞお許しください。全国から見学者が来ますが、こういう幼稚園は無いといつも言われます。アメリカにも無いと言われます。とにかく、人数の面では東北にはありません。周りの幼稚園の月謝より1.6倍高いです。それなのに、毎年入園希望者を抽選で断っています。近くの5つの幼稚園は、子どもが少なくて、月謝も安いのに、廃園しているのです。悩みは、抽選で入園を断ることです。親御さんたちは未信者です。私は大学で習ったことは全然生かしていません。聖書でやっています。聖書がなければ、絶対にこの仕事はできません。私は毎日聖書を読み神様に助けを求めます。聖書には知恵が満ちています。神様を恐れることは知識の始めであり、知恵の始めです。これがあれば神様に従う正しい生活には十分です。後は要りません。
 今自慢話をしましたけど、私の周りの他の幼稚園の園長先生は、言葉の面でも、日本の習慣の面でも、私より優れています。でも私には聖書があります。未信者でも聖書が正しいとわかります。私はいつも、子どもにも父兄にも福音を話しています。信者になりたいと思う親御さんは少ないですが、子どもを良くしたいという願いがあり正しいと認めてくださいます。良い教育ができるからです。
 一つの大事な教育は、指示に従うことを教えることです。小さい時から家の仕事を手伝わせてください。お母さんが、やり方を教えてあげて毎日やらせてください。やらなければ言葉で戒めてください。必要ならば、お尻を叩いてください。お母さんが良いと言うまで忠実にやり通すことを教えてください。これができる子どもはどこの職場でも働けます。忘れない、怠けない、言われたことをやる。これは大事な教育です。幼稚園児、小学生の時から教えてください。学校で全然教えていませんから。
 音楽は良い歌をたくさん教えてください。子どもの時に覚えた歌は一生残るんです。私が子どもの頃、母は歌が好きで、いつも歌ってくれて、私もいっぱい覚えました。今、私の学校では、アメリカの大学を卒業した方を十数人使っているんですが、半分ぐらい音痴です。私の小学校では、毎日5分、10分授業の始めに英語の歌を歌います。啓明小学校を卒業した人も先生として使っていますが、彼等の中には音痴が一人もいません。最初、音痴は生まれつきかなと思いましたが、そうではありません。小さい時からいっぱい歌うならば、正確に歌えるようになるのです。小さい時に全然歌わなければ、大人になった時歌えません。音痴です。良い歌は力強いものです。一生残るものです。悪魔も音楽を使います。不品行を促すような歌、誘惑する歌は強い影響力があります。小さい時にそのような歌を覚えないほうが良いです。一生歌うたびに誘惑されてしまいます。
 テレビはどうですか。全然見なくて良いです。見せるなら親が良く監督して、悪いもの、悪魔の誘惑の入っていないものだけにしてください。自然科学のビデオとか、地理のビデオとか、良いものがあれば、借りてきて見せるのも良いでしょう。言語の習得にも良いものもありますが、気をつけてください。心の毒になるものは見せないでください。私のテレビの視聴時間は、平均年数時間です。この間のテロ事件の時は見ましたが。3、4時間見たでしょうか、私の1年分です。
 お母さん、自分の時間自分の楽しみという言葉を使わないでください。子どものためにどうぞホームスクーリングを始めてください。子どものために命を捧げてください。■