ニュースレター50号
 20050205
HSLDAプライムニュース 
 先号に続く、学校、教育委員会とのミーティングについての参考情報です。


☆      子供たちの最終的な責任者は、国ではなく、親。「学校任せ」ではない、、、親が、この真理でぶれない限り、現在、日本全国、ほとんどの家族が、好発進しています。新学期を迎えるこの季節、新たにチャーチ&ホームスクーリングに踏み出した方からのお問い合わせも増えています。近年、そのほとんどは、学校側、教育委員会との話し合いが、順調に終わったという方向に導かれています。その意味で、「まず、恐れない」で、安心してください。中には、困難を経たご家族もありますが、その対応法もあり、過渡期ではありますが、結果的には守られています。大切な子供の将来の責任は、結局、親しか、とれません。親の決断にかかっています。すばらしい先生方や教育委員会の方であっても、子供の将来の責任は、とれません。最終的な責任者は、親です。その親御さんが、冷静に、聖書に導かれたことを、確信し、備え、揺るがないことが第一です。☆ まず、準備としての基本的な備えがポイントです。原則ですので、それぞれのケースによって、順番等、違いもあるとは思いますが、基本事項もあります。順調に進むための基礎コースをご紹介します。

チャーチ&ホームスクーリング実施までの8つのステップ

☆    チャーチ&ホームスクーリングについての情報収集 

 「熱心だけで知識のないのはよくない」(箴言19:2) 

☆  まずは、チア・マガジン1−16号を、全部、読んでくださると幸いです。日本でも、すでに6年目です。
   世界や日本の先人たちの情報を生かすかどうか、選択は皆さんにあります
☆-A    チャーチ&ホームスクーリングビデオ3シリーズ&「聖書が教える親の道」も、ぜひ見ていただけたらと願う、基本的な資料として推薦します。
☆-B コンベンション、セミナー、チルミニ、祈祷会・サポートグループ等への参加
☆-C 近隣のホームスクーリング家庭、チャーチスクールの見学
☆-D  教会、グループ単位でのチャーチ&ホームスクーリングセミナー開催 

1.    チャーチ&ホームスクーリング: 祈りによる親の確信、夫婦の一致 (聖書、目標ほか)
2.    授業、教育スタイル等の方針の確認、プログラム、教材等の準備
3.    チア・にっぽん/HSLDAとのコンタクトとその地域等の情報収集 (準備の相談、情報提供のほか、ご希望に合わせて、同地域のホームスクーラー、チャーチスクールの案内等します。チャーチスクール進学に導かれたら、各チャーチスクールの先生とのコンタクト・相談)
4.    授業のサポーター、協力者探し (牧師の先生、数学の得意な教会員、ピアノ教室やスポーツ関係のカルチャーセンター、工芸・文化教室ほか)
5.      子供への通知とQ&A 
6.      学校、教育委員会への通知 (担任 − 校長・教頭 − 教育委員会と3ステップの面談を経るケースが多いです。これから、入学する年齢のお子様の場合は、教育委員会との話し合いからスタートするケースが多いです。チャーチスクール進学の場合も、ホームスクーラーと同じように、親御さんが直接、面談に向かい、チャーチスクールの先生等が中に入らないケースがほとんどです。 )
7  祖父母の皆さん、教会全体の皆さん等への連絡、協力依頼、祈りによる出発
  (このあたりは、周囲の皆さんの理解度等によって違うところと思います。ある意味、社会人がフルタイムの伝道者として、仕事をやめるときの展開の順番に近いところがあるかもしれません。まず、本人(親御さん)と神様との確信を固めるところから始まり、そして、主に聞きながら、周囲に理解してもらうよう、努力するという順番と姿勢が効果的なようです。)

☆      学校側、教育委員会との話し合いについて

 チア・HSLDA Japanの姿勢として、「これは伝道と同じで、愛と忍耐をもって、恐れることなく、でも、客観性をもって説明責任を果たしていくときに、道は開かれる」ことを、伝えてきました。決して、感情的に議論したり、逆に恐れて萎縮したりする関係ではありません。冷静沈着に、でも、愛と祈り、準備と忍耐と確信をもっていくなかで、これまで5年間、基本的に全国のチャーチ&ホームスクーラーたちの道は開かれてきました。

準備すべきもの

*      全国で展開している状況の認識がないケースがありますので、その状況がビジュアルにわかる資料
チア・マガジン、コンベンションや白馬、サマーキャンプ等のパンフ、教科書、ビデオ等、大型のスーツケースに入れてもっていくと、プレゼンテーションでき、一目瞭然で効果的です。さりげなく、全国の様子を紹介していくと、まず、「この家族だけではないんだ、、、」というメッセージが送れますが、どうでしょうか。さて、実践のシュミレーションです。ご参考までに送ります。イントロダクション(あいさつのあとに。)
「まず、最初に 7,8分ぐらい、ホームスクール(あるいはチャーチスクール)全体像を紹介するプレゼンテーションの時間をいただけますか。」とご了解いただき、全体像をつかんでいただく。(いきなり、「社会性はどうなる」とか、各論の質疑に入っていくと、混乱するため)

1 全国の動き (約1分)
 親の学びということで春の全国コンベンション(約2000名)、夏の親子キャンプ(280名)、秋のリゾートホテルでの集中セミナー(560名)という形で、孤立しないで展開している様子も、安心情報となりえます。さらに中・高生向けのカナダ5ヶ月間のホームスティプログラムや、協力しているアメリカの大学等の存在も長期的な準備が整っている現状のリポートとして、安心情報になるかと思います。
日本のホームスクーリング人口は、各メディアでは、全国で3000人あまりと報道されています。(この数字は、不登校児童等との線引きも難しく、若干、不確か。不登校でいえば、文科省発表では13万人、保健室登校、高校中退等いれると50万人、サポート校ら業界の数字では100万人といわれています。)チアのメンバーでも、ホームスクーラー約300家族、チャーチスクール40校(約600人)、低年齢層の子供たち等、予備軍もいれると、2500家族ぐらいあります。このあたり、まず、全国のアップデート情報を紹介。

2 親御さんが決意にいたった理由を短く提示 (2分)
 ノンクリスチャンの方にも親切で、わかりやすい表現で。「学校任せ」ではなく「親が責任をもって」、「教育の原点、聖書に根ざして」、「画一化ではなく」、「甘やかしではなく、積極的にしつけをしながら」、「社会に貢献する人物へ」、「子供が何を考えているか、親が知らないのではなく、実際に時間と犠牲を払って、子供の気持ちを導く」といった表現等は、テーマを正確に理解してもらう上で、ピンとくることばです。「赤信号、みんなで渡ればこわくないという子供ではなく、善悪を基準に動く子供」「正直(うそをつかない)・勤勉・従順」といった、私たちがめざす教育指針を表すキーワードは、ノンクリスチャンの方であっても、わかりやすいと思います。

3 学習計画書 & 教材 (具体的な紹介 1分30秒)
 基本的な一週間の時間割(チャーチスクールの場合は学校紹介のパンフとともに)教材 (チア教材(教師用の存在の紹介。一般の日本の教科書よりも学習量・情報量が多く、難易度の高いレベルの編集になっている「りか」・「世界史」等の充実等、アピールポイントです。)平行して、一般の教材(漢字、算数ほか)も用いることも紹介すると、全科目の学習のイメージをもっていただけます。協力者、塾、通信教育等がある場合は、その情報等

*      HSLDA Japan 関連情報 (マガジン 13,14、15,16号) 
関連記事、顧問弁護士の先生方の記事にポストイットを張っておく。特に13号のHSLDA記事を見せ、きちんと、憲法、法律、社会的な良識のもとに、また、国際的な動きと連携もしながら展開していく姿勢を、弁護士の先生方の紹介、アメリカの200万人のホームスクーラー、大統領・議員らネットするHSLDAの紹介とともに、行う
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                           ということで、最初の大枠の状況紹介を終了。ここで、質問を受ける。 
 
*      必ず聞かれる質問への答えを準備しておく
社会性、学力、高学年になったとき、お母さんに教えられるか、進学、就職等。
講演テープ「必ず聞かれる20の質問」、ビデオ「新世代教育の幕開け」、チア・マガジン関連記事を利用して、ポイントをまとめておく

*法律について
国会の動き、法律情報 (マガジン3号、5号、ニュースレター37号ほか,読んでまとめておく 37号は下記に転載します。)
 

*      学籍について
 教育委員会等で、「これはお願いですが、、、」という形で聞かれる事例が一番、多いのがこの質問です。学籍をのこすか、どうかで、教員の数や予算等に変更が生じるからです。チアとしては、この判断は各親御さんに任せてあります。不登校扱いにはなりますが、特に実質的なマイナス面もないので、先方にも協力するという形で、学籍はそのまま残すというケースが最も多いです。

*      良好な関係にて終了
 主に祈りながら、愛と誠実と敬意と確信と大胆さをもって、先方をリードする
ときに、基本的に、これまで全国的に「大丈夫」でした。もちろん、いろいろな面で過渡期にあるわけですが、6年前とも違い、教育の選択権についての社会的な理解やコンセンサスも進んでいます。先生方や、教育委員会も本来は、「学校任せ」、「管理教育」、「画一化教育」等を願って、教職に立った方は少なく、チャーチ&ホームスクーリングに共鳴、賛同してもらえる先生方も、多いです。その当然ともいえる原点に、祈りと愛と忍耐と実績と正当な情報と、上記の武器と確信をもって、接するということです。もちろん、それぞれのケースに多少の違いはありますが、おおむね、このような形で進んでいるのが、現状です。

  以上が、基礎的なポイントです。チア・にっぽんでは、ご質問、ご提案等、大歓迎、お待ちしています。
PS  ニュースレター37号の情報等の転載しておきます。山陽新聞の記事等は、マガジン13号にものっています。
*新しい高卒認定試験制度、誕生!
 高卒認定試験とは正式には「高等学校卒業程度認定試験」といい、平成17年度から実施される試験制度で、高校卒業を認定する国の試験です。合格者は希望する国・公・私立のどの大学・短大・専門学校でも受験でき、各種国家試験や就職などに際しても、高校卒業者と同じ扱いを受ける事ができます。試験は、従来の大検同様、落とすための試験ではないので、まじめに勉強すれば、合格は容易。同制度取得のための予備校的なコースも、全国のサポート校を中心に拡がっています。

*チャーチ&ホームスクーリングと大学進学
 文部科学省は、高卒認定試験をはじめ、大検なしで、大学の受験資格を与えるとした、この方針転換によって、国公立大学大学を含め、全ての大学が、独自審査法と判断で、入学者を選定できることになった。チア・にっぽんでは、2003年9月のニュースレターで特集、「大検免除、、、そうした道の拡大は時代の要請」との読売新聞8月3日の一面記事と解説記事と共にリポートした。チアとしては、既に現状でも制度的には道が開かれていることを伝え続けてきた。これまでの大検そのものも、落とすための試験ではないので、真面目に備えれば、実は、簡単。また、何度でも受験できる状況。また、チア・メンバーの合格者の声等もセミナー等でも、毎回、リポート。また、全国120校を超えるサポート校での卒業資格取得等も、含め、様々な制度的な進学の道が開かれていることを伝えてきた。海外においては、アメリカなど、逆にホームスクーラーは良質の学生との認識が高く、ホームスクーラー獲得のための特別奨学金を設けているところもあるなど、ハーバード大でも、UCLAでも、ホームスクーラー、チャーチスクーラーへの門戸は大きく開かれている。現在、チア・メンバーからの留学生も増えている。国内では、ホームスクーラー、大検、サポート校出身者らが、慶応大、同志社大、ICU、関学大、日大、玉川大ほか、多数の大学へ入学している。もちろん、それぞれの召しに従って、備えも必要で、海外志向の場合は、TOEFLの準備等、早めにスタートすることを薦めている。

*チャーチ&ホームスクーリングと法制度
 現在、過渡期。憲法では合法であるとの見解も強く、国会や法曹界、文部科学省OBらの間でも解釈が別れるグレーゾーン。民主党の菅直人元代表が、「教育は国が行うものという受身の意識を改革し、家庭、地域に教育を取り戻す」との民主党政策の立場から、予算委員会で、当時の森総理、大島文部大臣と討論を行っている。管代表は『憲法には憲法26条の、「学校」ということばは一つもないのに、学校教育法には、「就学義務」が課され、一致していない。「義務教育」とは、「学校」という建物に行くこと自体、根本的な認識が間違っていて、教育を受ける環境を作ることが、親と社会の義務で、学校へ行くことでない』と発言している。欧米では、チャーチスクールはもちろん、ホームスクーリングは、基本的人権(11条)、個人の尊重(13条)、思想、及び良心の自由(19条)、信教の自由(20条)、学問の自由(23条)、教育を受ける権利(26条)らを根拠に、合憲、合法が勝ち取られた。アメリカではホームスクーリング推進ウィークまで上下院で可決されている。国連こども憲章でも認められ、親の持つ自然権と見られている。日本でも、昭和16年まで、小学校令36条で認められていた。(チア・マガジン3号(国会の動き)、5号(法律)、今後、さらにHSLDA等で取り扱う予定。)
文責:稲葉 寛夫
 
 
 
 

 
ニュースレター49号     HSLDAとチャーチ&ホームスクーリングの軌跡 パート3
    20050120
 

<前号までのあらすじ>
 ミシガン州で、家族が教育の責任を持つ権利が法廷で明確に認められ、テキサス州では、ホームスクーリングは事実上、「私立学校」のひとつのスタイルであることも、判決がくだり、ホームスクーラーの法的な正当性を認める判決が次々と続きました。
HSLDAとチャーチ&ホームスクーリングの軌跡 パート3
 80年代後半から90年代初頭にかけて、ホームスクーリングファミリーの勝訴が次々と続く一方で、サウスカロライナ州ザン・タイラーさんとその家族の闘いは、始まったばかりでした。
 「それは、悪夢のような出来事でした。行政からの脅迫的な圧力に、最初は、泣くしかありませんでした。私は教育について論理的に、納得できる解決を願うだけでした。州政府の役人は、もしホームスクーリングを継続するなら、投獄されなければならないと私に伝えました。当時のサウスカロライナ州でのホームスクーリングは、そのような扱いをされていたわけです。私たちは、解決策が見えず、ひどく落ち込んでいました。」しかし、 ザン・タイラーさんは、行政からの威圧に屈しませんでした。親が家庭で子どもを教えることは、教育の基本であり、親の基本的な権利であること。その人間の自然権の尊厳を守るために、また自分たちの家族だけでなく、全米、また後世の全世界の多くの家族の基本的人権を守るために、圧力に負けずに立ち上がったのです。「ザン・タイラーさんは、勇敢で手強い虎のように闘ったのです。州政府は、愚かにもそのしっぽを踏んだようなものでした。」
 「ホームスクーラーにたいして看守のように立ち、門を閉ざした行政官と、私たちの家族は、2年間、闘い続けました。」当時、行政側は、ホームスクーラーである一人の母親を孤立化させる、様々な手段を講じていきました。全ホームスクーラーが、教師試験に合格し、承認を受ける必要があるとの立法もそのひとつでした。HSLDAのマイク・フェリス弁護士と、マイク・スミス弁護士は、このような教師登録制度の、正当性をめぐる法廷での戦いを、引き受けることとなりました。「教師試験によって登録する制度が、ホームスクーラーを不当に差別した法律であることは明白でした。当事の行政サイドは、ホームスクーリングの本質を正視せず、偏見に満ちていたのです。」結果的にこの、裁判は、ホームスクーラー側の圧倒的な勝利となりました。この勝利を得たことで、ホームスクーリングをめぐる状況は、一転することになりました。闘いが終わる時がきたのです。
「私は、勝訴した瞬間のことを今でも思い出します。マイクにむかって、勝った勝った!もうそれしか言う言葉がありませんでした。」「法廷では、私たちに有利な法的な根拠を示すことができたのです。このような試験制度が憲法違反で、正当性のないものだとされました。この勝訴がサウスカロライナ州はもちろん、全米のホームスクーラー家族にとって、大きな益をもたらした判例として、存在感を発揮し、州から州へとこの考え方が採用されることになったからです。」
 「いつも私は親御さんたちに言います。ホームスクーリングを展開すると、辛い困難は、大なり小なり、経験するかもしれません。でもこれからは、私が経験したような法的な圧迫には、あわなくてもいいのです。」
 歴史的と言われるこの勝利を陣頭で指揮したマイク・フェリスHSLDA理事長は、当時を振り返って言います。「HSLDAの働きは、チャーチ&ホームスクーリングの戦いにたとえていうなら、次ぎのようにいえるのではないでしょうか。実際に陸軍(チャーチ&ホームスクーラー)が進行していく前に、敵国の兵力を空爆し、抵抗力を激減させる空軍にたとえることができます。地上での闘いを有利にすすめるための条件を提供します。勝利は、犠牲なく舞い込むわけではないのです。HSLDAは、チャーチ&ホームスクーラーのために戦略的な備えと対抗力をもたらします。ザンタイラーさんの勝利は、その後のすべての闘いを勝利に導く、大きな牽引力になりました。」「ほんとうにこれは、全米のホームスクーリングが、生きるか死ぬか、命をかけたような闘いでした。しかし、チャーチ&ホームスクーリングを志す方の利益のために、恵み深い主なる神が勝利に用いてくださいました。主の御名をほめたたえます。」